サイバースクワッティングとは?

サイバースクワッターは、ドメイン名を人質のように押さえる、またはユーザーを欺く目的でのみドメイン名を登録します。

学習目的

この記事を読み終えると、以下のことができるようになります。

  • サイバースクワッティングの定義
  • サイバースクワッティングの例を挙げる
  • サイバースクワッティングとタイポスクワッティングを比較する
  • ドメインスクワッティングを防ぐ方法を知る

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サイバースクワッティングとは?

ドメインスクワッティング(サイバースクワッティングとも呼ばれます)は、他者の商標、ブランド名、または評判から利益を得る意図で、悪意を持ってドメイン名を登録、使用、または販売する行為です。ほとんどの場合、この行為は、転売したり、別のサイトに誘導したり、利用者の混乱につけ込むことを目的とし行われます。

ドメインスクワッティングは、金銭的な損失、評判の低下、顧客の混乱、セキュリティリスクにつながる可能性があります。対策のための法律は存在しますが、多くの場合、取り戻すよりも、事前に防ぐほうがはるかに簡単で費用もかかりません。

ドメインスクワッティングの手口は以下のようなものがあります:

  • 既に商標登録されているブランド名を使用する
  • 有名ブランドのスペル違いや似た表記を使用する
  • ユーザーを欺き、脅迫し、悪用しようとする意図を持った表記を使用する

ドメインスクワッティングの仕組み

一般的なサイバースクワッティングは、次のような流れで行われます:

  1. 企業が新しいブランドや製品を立ち上げる
  2. 第三者である「スクワッター」が、それを連想させるドメイン名や似た表記のドメインを登録する
  3. スクワッターが利益を狙った行為(ドメインの高額転売、広告やアフィリエイトの収益目的でトラフィックをリダイレクトする、フィッシングマルウェアキャンペーンに使用する)を行う

ほとんどのドメインは安価で簡単に登録できるため、サイバースクワッターは大規模に活動することができます。

一般的なドメインスクワッティングの手法

完全一致ドメインスクワッティング

商標化されているブランドとまったく同じ名前でドメインを登録し、そのブランド名の権利者に売り付けたり、誤って訪問してきたトラフィックを悪用することを意図した手法です。

タイポスクワッティング

間違えやすいスペルや似た文字のドメインを登録して、誤って訪問してきたトラフィックを狙った手法です。

タイポスクワッティングは次のような場合によく使われます:

  • フィッシング攻撃:偽のログイン画面やメールを使用して、機密情報(パスワード、決済情報など)を入力させる手法
  • マルウェアの拡散:悪意のあるファイルやスクリプトを用意して、サイト閲覧やダウンロードをきっかけに端末をウイルスに感染させる手法
  • 広告詐欺:訪問者を広告だらけのページに強制的にリダイレクトし、誤クリックを引き起こさせることで収益を得る手法

トップレベルドメイン(TLD)スクワッティング

正規のサイトが「example.com」である場合、example.orgやexample.netなどのように、ブランドが公式に使用しているものとは異なるTLDでブランド名を登録する手法です。

これらのドメインは、特にユーザーが「有名なTLDや国固有のTLDはブランドが公式に運営しているものである」と考えることを利用して、顧客を混乱させたり、トラフィックを誘導したり、転売用にその価値を吊り上げたりするために使用されることがあります。

コンボスクワッティング

正規のブランド名に「login(ログイン)」、「support(サポート)」、「secure(セキュア)」、「shop(ショップ)」などの単語を組み合わせて、公式によくあるドメインを作成する手法です。

たとえば、悪意を持った人物は、example-login.comやexample-support.netのようなドメインを登録することがあります。これらは、ドメイン名全体が第2レベルドメインになっており、一見するとexample.comの公式サイトのように見えるよう作られています。この手口は、フィッシングメールや偽のサポートページで散見されます。

ドメインスクワッティング(サイバースクワッティング)の例

これらの例から分かるように、ドメインスクワッティングは、皆が知っているような有名ブランドに似たドメインを意図的に登録し、利用者を騙して利益を得ようとする行為です。法的に対処する方法も存在しますが、以下の例からも分かるように、このような事案に後々訴訟での解決を図るよりも、このような行為を予防するために事前にドメインを登録したり、継続的に監視する方が効果的で負担も少なく済みます。

Facebook 対 タイポスクワッター

Meta(旧Facebook)は、同社の名前のスペルをわざと間違えたドメインを登録して、利用者を欺き、誤ってアクセスしたユーザーから利益を得ていた複数のタイポクワッターに対して法的措置を取り、勝訴しています。これらのドメインは、トラフィックを別サイトへリダイレクトしたり、広告を表示したり、Facebookサービスになりすましたりするのによく使われる手口であり、一般的にタイポスクワッティングに関連する手口です。

ある注目すべき事例では、米国の裁判所がFacebook側の主張を認め、損害賠償の支払いと、侵害しているドメインの移管を命じるFacebookに有利な判決を下しています。この判決は、有名ブランドを悪用するために紛らわしい類似ドメイン名を登録することは、商標侵害とサイバースクワッティングにあたるという強力な判例となりました。

Microsoft 対 MikeRoweSoft

ドメインスクワッティングの有名な事例として、Microsoft とドメイン名「mikerowesoft.com」をめぐる争いがあります。このドメインは2000年代初頭に第三者によって登録されたもので、登録者はこのドメインは個人名であると主張したものの、発音は意図的に「Microsoft」に似せたものであり、そのサイトは同社のブランド認知度を利用する形で使用されていました。

Microsoftはこの登録に異議を申し立てることに成功し、ドメインは最終的に同社に移管されました。

ドメインスクワッティングがセキュリティリスクになる理由

ドメインスクワッティングは、単なるブランディング上の不便にとどまりません。深刻なセキュリティ面、金銭面、運用上のリスクをもたらし、さらには企業の評判、顧客、収益に直接影響を与える可能性があります。

ドメインスクワッティングによって起こり得る問題には、次のようなものがあります:

金銭的恐喝:スクワッターは、そのドメインを正当な所有者に、不当に高い価格での買い取りを持ちかけることがあります。

ブランドおよび評判の低下:利用者が詐欺、マルウェア、誤解を招く内容を公式サイトだと勘違いしてしまう可能性があります

業務の中断:トラフィックの横取り、なりすましメール、偽サポート対応などにより、通常の業務が中断され、信頼を損なう可能性があります。

ユーザーに対するセキュリティ脅威:ドメインスクワッティングは、ブランドや金銭的な損害だけでなく、ユーザーが気づかないうちに深刻なセキュリティリスクにさらされてしまう可能性があります。攻撃者が類似したドメインや詐欺的なドメインを手にして利用することで、ユーザーのその企業に対する信頼が悪用され、検出または封じ込めが難しい下流の被害を引き起こす可能性があります。

ドメインスクワッティングは違法ですか?

多くの法域では、ドメインスクワッティングは商標登録されている名前を悪意ある目的で使用する場合は違法とされています。

反サイバースクワッティング消費者保護法(ACPA)やICANNの統一ドメイン名紛争処理方針(UDRP)などの法律や方針のもと、商標所有者は悪意ある登録に異議を申し立てることができます。

ただし、これらの手続きは時間も費用もかかるため、予防的戦略を講じることが望ましいとされています。

ドメインスクワッティングを防ぐ方法

ドメインスクワッティングは、奪われてから取り戻すよりも、事前に防ぐほうがはるかに効果的で費用もかかりません。そのため、この攻撃を想定して先回りして登録する、監視する、安全なドメイン管理の実践を組み合わせるといった積極的な対策を実施することが重要です。

予防的なドメインを登録する

スクワッターに登録されるよりも前に、主要なドメインでよくあるスペルミス、バリエーション、関連するトップレベルドメイン(TLD)を登録しましょう。複数形やハイフンを付けた表記や、誤って入力することが想定される似たTLDを先に登録して、アクセスされた場合、主要ドメインにリダイレクトされるよう設定することで対策することができます。

ドメインを監視する

自身のブランド名に似たドメインが新しく登録されていないかを継続的にチェックしましょう。早期に検出することで、それらが詐欺やフィッシング、恐喝に使われる前に前もって対処することができます。

レジストラのセキュリティ対策を活用する

DNSセキュリティ機能(ドメインロック、移管保護、多要素認証など)を有効にして、不正な変更やドメインハイジャックの試みを防ぎましょう。

ドメイン管理を一元化する

可能な限り単一のプラットフォームですべてのドメインを管理しましょう。集中的に管理することで、ドメインスクワッターが狙う、期限切れや設定ミス、更新の見落としのリスクを軽減することができます。

信頼できるレジストラを利用する

料金設定と有効期限ポリシーが明確なレジストラを選択しましょう。中には、ドメインの有効期限が切れるまで静観し、再販市場でオークションにかけ、高騰した価格で転売することで利益を出すレジストラも存在します。長期的な所有権を優先し、更新を明確に行うレジストラと連携することで、このリスクを軽減することができます。

ドメインスクワッティングを防止するためのCloudflareのアプローチ

Cloudflare Registrarは、ドメインを原価で提供しているため、大量の予防的ドメイン登録も手頃な価格で行うことができます。また、更新料に値上げすることもありません。これはスクワッターが利用するよくある手口です。

DNS保護、ドメインロック、DDoS軽減などの統合セキュリティ機能により、登録後のドメインを、ハイジャックや不正使用から守ります。さらに、ドメイン、DNS、セキュリティを単一のプラットフォームで管理できるため、運用面でのリスクを軽減し、長期的な保護を簡素化することもできます。

ドメイン名はdomains.cloudflare.comで検索いただけます。

 

よくある質問

ドメインスクワッティングの主な目的は?

サイバースクワッティングとも呼ばれる、悪意を持ってドメイン名を登録・使用するこの行為の主な目的は、他者または会社の確立された評判、ブランド名、または商標を利用して利益を得ることです。多くの場合、スクワッターにそのドメインを正規利用する目的は無く、ドメインを転売して利益を得る、元のブランドからトラフィックを横取りする、または訪問者をだますことを目的としています。

タイポスクワッターが、利用者の入力ミスを悪用する方法は?

タイポスクワッティングとは、ありがちなスペルミスや有名ブランドの表記をわずかに変えたドメインを登録する行為で、誤って入力した利用者を、スクワッターのサイトに誘導することを目的としています。誘導先のサイトには、広告詐欺、マルウェアの配布、フィッシングによって機密認証情報を盗むように設計された偽のログインページが待ち受けています。

利用者に偽のドメイン名を正当なものであるかのように誤認させる仕組みとは?

よく使われる手口の1つがコンボスクワッティングです。たとえば、「example.com」の代わりとなる「example-login.com」など、ブランド名に別の文字を加えたものをドメインとして登録します。また、TLDスクワッティングの場合、例えば「.com」を使用しているブランドの、「.net」や「.org」などの別の拡張子バージョンのドメインを登録します。

ドメインスクワッティングがブランドイメージの損失に留まらない脅威と見なされる理由は?

確かに評判低下のリスクもありますが、セキュリティ面や運用面にも重大なリスクをもたらします。これらのドメインは、メールスプーフィングやフィッシング(ユーザーを騙して個人情報を共有させる手法)に悪用されることに加え、スクワッターがドメインを正当な所有者に買い取らせることを目的に高値を要求するといった、金銭的な脅迫につながる可能性があります。

サイバースクワッティングの被害者が頼れる法的保護はありますか?

商標所有者が悪意を持って行われた登録に異議を唱えられるポリシーと法律はいくつか存在します。しかし、法的手続きは費用や時間がかかることが多いため、ドメイン登録の防止と防御に重点を置く方がより効果的な戦略であると言えます。